「生クリームロール」はおいしいけれど。 ~生クリームとホイップクリーム その4(終)~

「生クリームロール」はおいしいけれど。 ~生クリームとホイップクリーム その4(終)~

生クリームとホイップクリーム をその1から読む
 
やっと、消費者庁に電話できた~ヽ(^o^)丿!
 
 
■おおむね、推測通り。
 
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さて、今回、消費者庁の企画課と、表示対策課というふたつの課に問い合わせました。
 
企画課は「JAS法に基づく品質表示基準」担当。
これは、消費者が適切に商品を選べるためのきまり
 
表示対策課は「景品表示法」担当。
これは、不当表示などを防ぐためのきまり
 
って、なんだかビミョーな違いだけど!
(他にも、健康増進法とか、食品衛生法とか、似たような法律がいくつもあってややこしい(*_*))
 
で、どの疑問についても、おおむね推測通りの答えが返ってきました。
 
まず、
企画課さん(JAS法に基づく品質表示基準)から見れば、
★疑問その1 なぜ「ホイップクリーム」の原材料(植物油脂)表示がないのか。
☆答え 複合原材料の個別の原材料は、全部記載すると煩瑣になるため、一般的に原材料の見当がつくものについては省略できる
その判断は各企業に任されているので、「ホイップクリーム」の原材料(植物油脂)表示がなくても問題はない。
 
(ちなみに、企業のそういった判断が主観的にならないように、おもだった食品については、ちゃんと定義があって、基本的にそれにしたがって表示されているんですって。
景品表示法第11条の公正競争規約。あるいは、JAS規格
でも、新しい食品にはその協定がないので、個別の会社の判断に任されてしまうとのこと。
今回のホイップクリームのそれらしいです。
つまり、法律が追い付いてないってことみたいですね。)
 
★疑問その4 「北海道産生クリーム」の使用割合の記載がない。問題はないのか。
☆加工品に、現在地の表示をするなど、特別な原材料を使った場合、同一原材料における使用割合を記載しなければならない
しかし、「ホイップクリーム」と「(北海道産)生クリーム」は別の原材料であるため、この義務はない
 
で、
表示対策課さん(景品表示法)から見れば、
★疑問その2 「生クリームロール」という商品名にもかかわらず、クリーム部分の主原料は植物油脂である。問題はないのか。
☆答え「生クリーム」は一般的な食品名なので、これを商品名に使うことについて、特に問題はない。原材料の表示も不備はないので、誤解を招いているとは考えにくい。
 
★疑問その3 キャッチコピーが紛らわしいように感じる。問題はないのか。
うそを言っているわけではないので特に問題ない。
 
・・・って感じで、
ひとつひとつの法律に照らし合わせてお話しを聞いてみると、問題ないらしいのでした。
 
 
■でた! 優良誤認の可能性!
でも、なんだかすっきりしなかった私。
個別の法律から見ると、問題ないのかもしれないんだけど。
 
そもそも、この商品が誤解を招きがちな原因は、「ホイップクリーム」の原材料が書いてないこと。
どんなに紛らわしいキャッチコピーがあっても、「裏を見」ればわかる、なら問題はない。
これはまず、原材料がわからなくて、その上キャッチコピーが紛らわしい・・・。
 
「ホイップクリーム」の原材料が書いてない、のはJAS法の管轄。
でも、ひっかかるのなら景品法の「優良誤認」じゃないかなあ、課をまたがっちゃうけど・・・。
そう思いつつ、ためしに、表示対策課さん(景品表示法担当)に説明してみました。
 
話がちょっと複雑だったので、説明にてまどりました(*_*)
 
「・・・つまりですね、たとえば、牛肉ハンバーグ、という商品があったとします。
でも肉の半分以上が大豆ミートだ、みたいな話なわけです」

 
「ですから、それは問題はないですよ、ちゃんと牛肉が使われていて、なおかつ、原材料の冒頭に『大豆ミート』と記載があれば。
それはあるわけですよね?」

 
「はい、あります。
しかしそれが『大豆ミート』みたいなわかりやすい名前じゃなくて、たとえば『ぷりぷりミート』みたいな名前だ、って話なんです。」

 
「ぷりぷりミート・・・」
 
「ぷりぷりミートだと、ぷりぷりな牛肉じゃないかと思うじゃないですか。
そうすると消費者が、ワオ!肉部分は全部牛肉じゃないか! って思っちゃう可能性があるんじゃないかと」

 
「ふむ・・・そのぷりぷりミートっていうのが大豆だっていう認識が消費者にかけていると?」
 
「はい。少なくとも私のまわりの友人は、それが大豆だと誰も知らなかったので」
 
「・・・ふむ・・・」
 
(間)
 
「それは景品表示法の『優良誤認』に当たる可能性がありますね」
 
・・・おおっ! でた! 優良誤認!
 
優良誤認というのは、実際よりもすばらしいものだという誤解を、消費者に与えるおそれをいいます。
一般的に、生クリームのほうが上等であって、生クリームでないものを生クリームであるように誤認させているとみなされれば、優良誤認と判断されます」

 
そして、商品の写真を添付して送付するよう求められたので、従いました。
 
ちなみに、その後どうなるか聞いたところ、
私の提出した写真と意見は、定期的に開かれる審査にかかるそうです。
そこで優良誤認かどうかの判断が下され、
優良誤認と判断された場合は、企業に、指導か、措置命令がいくそうです。
 
どちらにしても、私には知らされないということですが。
 
しかしおそらく、そんなにあっさり何かがかわることはないでしょう。
それでも私は、こういった行動をすることには、意味があると考えています。
 
 
■法律は生き物だ。
それにしても、法律を調べていてよく思うのは、「法律は生き物だ」ということです。
 
なんとなく、法律っていうのは完璧なかっこいいものだって思ってる方。
ぜんぜんそんなことないです。
 
まずたいていの法律は、すごく古いです。
家にたとえればかなりの年代物で、現代のものとは建材も間取りも違う、「ふるっ!」って感じのやつです。
 
それを使っていると、古くなってきて、どんどん雨漏り(法をかいくぐったアレコレ)が始まって。
それをそのときそのときで改修工事(法律改正)して、快適に住めるようにして、今でも何とか使ってる。
 
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だから見てくれは、なんかつぎはぎでへんなまどりになってたりする。
 
でもそれが、それぞれの時代との格闘を物語っていて、見ていて、なんだかいとおしい。
今回もそんなかんじでした。
 
ちなみに私は、水漏れは、必ず起こるものだと思います。どんな法律でも。
水の流れ方を決めているのは、倫理だけではないから。いろいろな流れがあるから。
植物油がアレルギーに関係があるなんてこと、そもそも知られていないのだし。
 
だから、ここまでやってすっきりしてるのは、
正義感がどーの、というんじゃなくて、
「けっこーいいとこ、ついたっぽいな(^o^)!」という満足感だったりします。
 
さて、一区切りついたお祝いに、「生クリームロール」でお茶します(笑)




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