抗生物質がアトピーを悪化させる可能性について。(パンダちゃん 三歳男児 重症アトピー)

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2020年5月25日 月曜日

抗生物質がアトピーを悪化させる可能性について。(パンダちゃん 三歳男児 重症アトピー)

こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。

 
今回は、ある改善者さんにおこった、あるできごとを書いてみます。
アトピーのお子さんをもつ親御さんにぜひ知っておいてほしい情報です。
 
■とびひとアトピー
パンダちゃんは、3歳の男の子。
重症のアトピーでしたが、
パンダママさんが拙著を読まれ、食事療法とステロイドの併用を実践され、順調に回復中でした。
 

(2017年1月発行)

 
パンダママさんから時折頂くメールから、
ステロイド使用に対するママさんの不安が、しだいに薄れて行っていることが分かり、
 
わたしもほっと一安心・・・していた矢先のこと。
 
パンダママさんから、
「パンダのアトピーが急にひどくなってきた、どうしたらよいのか」

という戸惑いのメール。
そこにはこのような写真が添付されていました。
 

 

 
これをごらんになって、
すでにご経験のあるママさんは、あっ!と思われることでしょう、
 
そうなんです、
おそらくこれは・・・とびひ!
(私も三人子供がいるので、とびひには何度か悩まされました)
 
とびひとは、黄色ブドウ球菌などが起こす感染症。
皮膚表面にかゆみを伴う水ぶくれをつくり、それをかくことで全身に広がっていきます。
 

(写真は借り物です)
 
アトピーの患者さんは、皮ふのバリア機能が弱っているために、とびひになりやすく、また、重症化しやすいのです。
 
しかも、
とびひは、アトピー用のステロイドでは逆に悪化してしまいます、
 
なぜなら、
とびひを引き起こす黄色ブドウ球菌などを「やっつけよう」と働くのが、人体の免疫機能なのですが、
 
アトピーはその免疫機能が行き過ぎた疾患なわけで、
ステロイドは、その免疫機能を抑制しようと働く薬だからです。
 
なので、
「これはとびひだと思うので、朝イチで皮膚科にかかってみてください」
とご返信しました。
 
そして翌日、こんな返信が。
 

 
おお、よかった!
 
・・・が、メールはこう続きました、
 

 
・・・むむむ!
 
 
■抗生物質はアトピーを悪化させる
このご返信を読んで、「もしかして」と思いました。
 
というのは、以前、当サイトが勧める食事療法でアトピーが改善なさった方で、
「風邪のときに抗生物質を飲んだら、その晩にアトピーが再発した」という方がいらしたのです。
その方は、抗生剤の影響がなくなると、アレルギー症状はふたたび出なくなりました。
 
そのことについて、以下のようにまとめ、ご返信をしました。
 

 
つまり、
 

そもそも、
アトピー性皮膚炎をもつ患者さんは、皮ふのバリア機能が壊れているので、とびひを発症しやすい。
 
なのに、
アトピーに処方されるステロイドは、とびひを悪化させる
 
そして、
とびひに処方されることがある抗生物質は、アトピーを悪化させる可能性がある!

 
・・・ややこしいでしょ!
この、とびひとアトピーの関係って!
 
だけど、知っておけば、大丈夫。
とびひの治療のために、一時的にアトピーなどのアレルギーが悪化しても、それは一時的なこと。
 
とびひをしっかり治してから、また改めて治療に取り組めばよいのです。
 
 
・・・で、パンダちゃんが、どうなったかって?
 
もちろん、とびひはすっかりよくなり、
アトピーも順調に改善していますよ!
 

 
パンダママさん、写真とメールの掲載許可、ありがとうございました!
今後とも陰ながら応援していますよ~(^^)/




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