アトピーにプロテインはよくないか。

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2020年6月10日 水曜日

アトピーにプロテインはよくないか。

こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。

 
先日、読者の方(仮名:Uさん)から、こんなご相談を頂きました。
 

 
豆乳プロテインが、アトピーの原因となるケースは、ありえます。
なぜかというと、豆乳プロテイン飲料は、
液体ゆえに、飲むと腸壁から一気に吸収されてしまい、消化がうまくいかない可能性があるからです。
(このことはおそらく、豆乳だけでなくすべてのプロテイン飲料に言えると思います)
 


 

 
それについて、拙著『アトピーが消えちゃった! マンガでわかる体質改善』で触れたページがこちら。
 

 

 
そしてそもそも、この問題の背景には、
プロテイン飲料消費者の「プロテイン飲料はとにかく身体にいい、消化にもいい」という先入観があります。
 
その先入観は、プロテイン飲料のがぶ飲みや過剰摂取を引き起こしがちだし、
それがアトピーの症状の悪化に拍車をかける可能性もあるわけです。
 
だから、アトピーに悩む方で、プロテイン飲料を愛飲している方は、まずそれを原因として疑ってみることは必要でしょう。
 
とはいえ、
プロテインを飲んだら、絶対にアトピーが起きる、わけではありません。
アトピーの原因になる食べ物には、大きな個人差があります。
 
たとえば、Aさんは卵を食べるとたちまち発疹が出る、けれど、
Bさんは、一日二個食べても大丈夫、だけど鶏もも肉で出る、みたいなことがあります。
プロテインも同じです。
 
ですから、「アトピーの方、プロテインをやめましょう!」は適切ではありません。
 
ましてや、こちらの相談者さん、Uさんは、
そういったことをご存知の上で、あえて飲むならばどれが良いかと、ご質問くださったわけです。
 
この件は、サプリやプロテインに詳しい伊藤龍一さんに回答をお願いしました(^^)/
以下が、伊藤龍一さんからUさんへのお返事です。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓

> 様々な見解がありどれを飲むのが最適か迷っております。
 
残念に聞こえてしまうかも知れませんが、
やはり「個人差」があるので、自身の体がどのタンパク質だと調子が良いか・悪いかを調査するしか無いです。
 
世界中のどの医師や研究者も、あなたの体(遺伝的体質や現時点の体の状態)について、まったくもって知りようが無い。
よって、「あなた自身が、あなたのその体でもって、実際に試すこと」こそが、真の答えにたどり着ける唯一の道である、と、どこかの時点で「諦め」るというか、決断する必要があります。
 
> 動物性(ホエイ)は腸内環境の悪化、植物性(ソイ)は本書にもある様に消化不良になる。
 
少量であれば、ホエイであれ、ソイであれ、腸内環境の悪化も消化不良も起こらないと思われます。
 
つまり、「体が処理しきれる量」と「処理しきれない量」(≒発疹が出てしまう量、あるいは、体が何らかの不調をきたす量)との【境目】があって、それを越えない様に意識さえすれば、どのサプリや食べ物を摂ってもOK、と考えるのも手です。
 
アトピーでは、「完治するまでは卵を食べてはいけなかったけど、完治した後は、卵を食べても大丈夫になった」ということがあります。
 
このことから、「体が処理しきれる量」は、その時々の体の状況によって「変化する」ことが分かります。
 
 
私は、タンパク質サプリの摂取について、自身の体でいろいろと試し、以下のことを述べています。
↓↓↓↓↓↓↓
 
①アトピーである状態(アトピーの発疹が出ている状態)で、ある特定のサプリ商品を摂取すると、症状が著しく悪化する。
 しかし、アトピーが完治した後で、同サプリ製品群を摂っても、量によっては症状が一切出ない。
 ただ、量を多く摂ると、発疹が出る。
 
 ■結論→「体が処理しきれる量」は変化する。
 
②「ホエイ商品Aだと強く発疹が出て、ホエイ商品Bだと発疹が少し出る程度。ホエイ商品Cだと、発疹が一切出ない」という具合に、商品ごとに発疹の出方は異なる。
 (部位も商品ごとに異なる。商品ごとに、出る部位がいつも同じである傾向がある。)
 
 ■結論→「ホエイはダメ。○○はOK」と、大雑把にひとくくりにせず、商品ごとに分けてテストすべし。
 
③発疹が強く出るホエイ商品Aについて、量を少なくした場合には、発疹が出ない。
 発疹が出る・出ないの【境目】となる量は、刻々と変化する。
 
 ■結論→ 過去に「この食材・サプリはダメ」と判断したものであっても、後になってOKになることがある。(多々ある)
 
④「タンパク質が分解されると、ペプチドになり、更に分解されるとアミノ酸になる」という理屈を基に、ペプチドにまで細かくされたタンパク質サプリメントを試してみたことがある。
 結果、無症状の状態から、症状が急激に強度に悪化したケースがあった。
 
 ■結論→ 理論的・理屈的には、「分子が細かくなれば、アトピー症状が出ない傾向にある」が、それでも商品ごとにテストしてみると、この理屈が裏切られることがある。
     理屈がどうあろうと、商品ごとにテストしないと、(自分の今の体にとっての)真の答えは得られない。

 
⑤「タンパク質が分解されると、ペプチドになり、更に分解されるとアミノ酸になる」という理屈を基に、最小単位にまで分解されているアミノ酸であれば、アトピーの症状が出ない、と推定し、摂取テスト。
 しかし結果は、「アミノバイタル2200㎎」で、発疹あり。
 
■結論→ペプチドに限らず、最小単位であるアミノ酸サプリでさえも発疹が出てしまった。
      改めて、理論・理屈と「現実」とは別であると痛感。
      →「商品ごとのテスト」こそが、唯一、答えを得られる道。

 
  ※のちに、少量であれば発疹が出なかったり、体の状態によっては、一袋飲んでも発疹が出ないことも確認済み。
   ■結論→「私の体は、アミノバイタル2200㎎を一切受け付けない」と判断するのは誤り。
 
大雑把に、
「ホエイは~」、
「ソイは~」、
「漢方は~」、
「魚は~」、
「動物性は~」、
「植物性は~」、
「腸というものは~」、
「腸内細菌というものは~」
と、ひとくくりにして捉えるべきでない。
 
あくまでも、自分の体でもって【商品ごと】にテストするのが基本。
それに加えて【体の状態】にも注意を払って、その商品が今このタイミングの体に良いかどうかを判断すべし、
ということです。
 
ホエイ、ソイ、ヘンプと、3種類全てを試してみると良いかも知れませんね。
「世間で言われている理屈」とはまた別の答えが得られるかも知れません。
 
そして、【体が発する声】が答えを教えてくれますので、その声に耳を傾けて、その声の向くままに食材やサプリメントを選んで頂ければと思います。
 
ホエイやソイプロテインを摂ってみて、体から文句が出なければそれはOK(特に問題なし)のサインです。
継続して摂ってみるのも良いでしょう。
 
Uさんのお体が、引き続き健やかであることをお祈りしています。
 
伊藤龍一

(佐々木が、一部を太字にしたり、改行したりさせていただきました)
 

いやー、この実験気質、さすが伊藤さんだなーヽ(^o^)丿
 
プロテインにしても、それ以外の食品にしても、
アトピーの原因となる食品には、やはり個人差があるということ。
また、個人の消化能力も、ずっと同じではないということですね。
 
みなさん、ぜひ、探偵となって、自分の身体に向き合ってみてくださいね。
 
 
Uさん、メールの転載許可、ありがとうございました(^^)/
 




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