「缶詰の発がん性物質を気にしないのですか」に答えてみる。

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2023年2月4日 土曜日

「缶詰の発がん性物質を気にしないのですか」に答えてみる。

こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。

 
以下、さっきインスタに書いたものですが、たぶん長くて誰も読んでくれないので、こちらに転載しておきます(^^)/
誰か読んでくれると嬉しいです(笑)
↓↓↓

 
20230204 朝ごはん
 
・みかん
・麦ごはん
・ふりかけ(昨夜の鰯の缶詰の残りと煮汁、しょうゆ、胡麻、七味)
・昨夜のワンタンスープの残り(市販のワンタン、ねぎ、わかめ、にら、しめじ、人参、大根、顆粒の中華だし)
 
昨夜は疲れていたので鰯の缶詰と、目玉焼きで晩ごはん。
その缶詰のあまりで、けさ、てきとうにふりかけをつくった。子ども達はこれが大好き。
 
さて、にたような投稿を以前した時に、「缶詰の発がん性物質を気にしないのですか」というような注意?を受けたことがある。ナチュラル派の人から。
 
それはビスフェノールAのことで、
そして、発がん性物というのは、一般的には「国際がん研究機関 (IARC) 」のリストで示されたものだと思うのだけど、
 
ビスフェノールAは「グループ1 ヒトに対する発癌性が認められる化学物質」リストにはない。
「グループ3 ヒトに対する発がん性について分類できない」リスト内にある。
 
これはざっくりいうと、その上の三つ(グループ1、2A、2B)とはちがい、発がん性がないことがまだ証明されていない、というわりと消極的なグループだ。
(もっと知りたい方は農林水産省のHPの「国際がん研究機関(IARC)の概要とIARC発がん性分類について」を見ましょう)
つまりビスフェノールAは正確には発がん性物質とされていない。
 
そもそも私は、こういった「これは食べちゃダメ!」というスタンスは苦手。
とくに、ナチュラル派の発がん性物質のとらえ方、情報発信の仕方が、誤解を招きそうですごく気になるときがある。
 
いい機会だから書いてみようと思う。
 
ナチュラル系の人たちの発信を見ていると、読む側にこんな誤解を招きそうで気になる。
↓↓↓
 
誤解1■発がん性物質とは、特定の人工的な加工物に含まれる毒だ。
 
NO。
発がん性物質は自然界にたくさんある。
 
果物にも野菜にも含まれている。
紫外線だって「ヒトに対する発癌性がおそらくある」グループ2Aだ。
太古の昔からある「アルコール飲料」なんて、「ヒトに対する発癌性が認められる」グループ1に属する。確実に発がん性があるってことだ。
 
ちなみにビスフェノールAと同じ「グループ3 ヒトに対する発がん性について分類できない」リスト内には、「コーヒー」とか「マテ茶」「お茶」なんてのもあるし、「染髪料」(を使うこと)なんてのもある。
 
ビスフェノールAを避けるならば、そういうものもさけるべきとならないか。
 
そう言ったら、そのナチュラル派の方は、
「オーガニックのコーヒーを飲んでいるし、染髪料はヘナを使っている」と言った。
 
そういうことじゃない。オーガニックだろうがコーヒーはコーヒーだし、ヘナだって立派な染髪料だ。
 
誤解2■発がん性物質は、不可逆的に人体にたまり、ある一定の量を越えたらがんを発症する。
 
NO。
人体は化学物質を代謝する。
私たち生物は昔からたくさんの発がん性物質にさらされてきたから、そういう機能がある。
 
そうじゃなかったら毎日紫外線を浴びている人類はみんな皮膚がんになってしまうし、毎日お酒を飲む人は一人残らず肝臓がんで死ぬだろう。
 
誤解3■発がん性物質を完全に避ければがんを発症しない。
 
NO。
発がん性物質は自然界にありふれたものなので、そもそも完全に避けることはできない。
 
それに、実は、発がん性物質を摂らなくても、ガン細胞は新陳代謝と共に体内で常に一定数生まれ続けている。
癌細胞とは言ってみれば細胞のミスコピーで、一定数は確実に生まれてしまうのだ。
 
けれど、ナチュラルキラー細胞がそれを攻撃してくれることで、ガンが増殖しないですむ。
 
だから、発がん性物資を避けることに心血を注ぐよりも、ナチュラルキラー細胞を活性化することの方が重要なのだ。
 
ちなみに、ナチュラルキラー細胞を活性化させるには、
 
よく運動し、
よく眠り、
そこそこバランスの良い食事をし、
やりたいことをやり、
大好きな人に触れ、
よく笑って、
物事のよい面を見て、ストレスの少ない生活をすること
だ。
 
不安や心配に支配された生活は、交感神経優位になって血管が収縮して体温が下がり、がん細胞の増殖が起こりやすくなり、ナチュラルキラー細胞の働きが悪くなるので、とてもよろしくない。
 
だから私はこうして、たまに缶詰も利用してズボラごはんをつくり、子どもたちとゲラゲラ笑いながら古畑任三郎を鑑賞するのだ。
 
とはいえ、だからと言って毎日缶詰をたべるのはよくない。
「これからいくら食べても大丈夫」な食品なんてないのだ。
 
なんだって、ほどほどがいちばん。
 
以上、ご清聴ありがとうございました(^^)/




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