脱ステ~完治することのない治療法~

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2019年5月18日 土曜日

脱ステ~完治することのない治療法~

こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。

 

 
ここまで、
アトピー改善のための食事療法にステロイドが必要不可欠なわけについて解説してきました。
 

最後に、
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当サイト、そして私のすべての著書の監修者である、アトピー完治経験者、伊藤さんが、ご自分のサイトの読者の質問に答えた返信を、参考までに、転載させていただきます。
 
(↓↓↓以下、伊藤さんのお返事より転載)
 

●●さん
 
はじめまして。アトピー完治経験者の伊藤龍一です。
お返事が遅くなってすみません。頂いたご質問にお答えさせて頂きます。
 

> 伊藤さん、こんにちは。
> ●●と申します。
 
> 私の息子は現在、1歳7か月でアトピーです。3日前から脱ステをやり始めました。
>
> そこで質問です。
> 脱ステと、伊藤さんが完治なされた食事療法の2つを同時にやろうと思っているのですが、
> 「脱ステ」をするにあたって、何か注意点などはありますでしょうか?
>
> また、脱ステを開始してから、症状がだんだん酷くなってきているのですが、これは好転反応でしょうか?
>
> ご教授下さい。よろしくお願いします。

 
最初に、「脱ステ療法」がどの様なものなのか、ここできちんと整理・おさらいしておきましょう。
 
まず、「脱ステ」を広めてきた人物(医師)が誰と誰なのか、ご存知でしょうか?
 
例えばアマゾンドットコムで「脱ステ」と検索してみますと、「藤沢 重樹」、「佐藤 健二」という2人の皮膚科医の先生の著書が目につきます。
ネットで「脱ステ」と検索してみますと、やはり「藤沢 重樹」先生と「佐藤 健二」先生の名が出てきます。
 
割と昔から目にするお名前でして、脱ステにおいては非常に有名なお二人です。
脱ステ治療を提唱・推進している、脱ステ治療の根拠となっている先生方と言えるでしょう。
 
 

ここで、このお二人の書籍を紐解いてみてみましょう。
 
まず、「藤沢 重樹」先生のご著書(添付の3つの画像)に何と書いてあるかをご覧下さい。
 
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「究極の治療法とは、ステロイドに頼らず、なにもしないで放っておくことに尽きる」
「乳児湿疹は生理現象 放っておけば自然に治る」
「乳児湿疹は一種の生理現象なのですから、慌てずにどーんと構えて放っておけば、やがて自然に消えます。」
 
これらが、「藤沢 重樹」先生のご主張です。
 
(ちなみに私はこの「ステロイドを塗らずに放っておけ」という意見・治療方針に、大反対です。
起こっている症状をそのまま放っておくのではなく、「根本原因の除去」や「症状の緩和」などの「何らかの適切な処置をすべきだ」というのが私の考えです。)
 
続きまして、「佐藤 健二」先生のご著書(添付の2つの画像)を見てみましょう。
 
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「脱ステロイドはステロイドの副作用を治すが、アトピー性皮膚炎を直接に治すものではない」
と書かれていますね。
 
つまり、脱ステでは「アトピーそのものは治らない」とした上で、ステロイドの副作用を取り除くことを脱ステの目的としているのですね。
 
 
脱ステの大家であるこのお二人の皮膚科医がそれぞれ、
【ただただ放っておけ】
【脱ステでアトピーそのものは治らない】
と記述なさっておいでという事実。
 
しかし世間では、他に良い策が見当たらないためか、これらの「重大な前提」を知らぬままに藁にもすがる思いでチャレンジする方が後を絶たないのだと思われます。
 
中には、たまたま食生活が変わるなどして、運よく治った人もいるでしょう。
その様な方々が、ネットで「脱ステに成功したよ!」と発言すれば、ますます、脱ステが正しい治療法であるとして広まってゆきますよね。
脱ステが成功したと思いきや再発してしまった、という場合でも、「脱ステに成功したよ!」と書き込んだそのネットのブログ記事はそのまま訂正されずに残されているでしょう。
それを多くの人が今なお読み続け、「脱ステで成功している人がいる!」と誤解を与え続けているでしょう。
 
そして、読む側の人々も、いろんな意見の“一部”を“何となくの判断基準”をもって“かいつまんで”取り入れ、その人なりの『自分好みの脱ステ法』を行っていることでしょう。
 
アトピー関連の商品を売る業者も加わって、いろんなことを好き勝手に言いますので、もう何が何だか分からない状態ですよね。
 
今や、先のお二人の医師だけが脱ステの情報を発信しているのではなく、多くの人々によって、膨大な玉石混交の情報が生み出されています。
 
私がかつてそうであったように、ネットで情報を集めているうちに、「完治することのない、それらしい治療法」に飛びついてしまうのです。
 
(続)

 
●次回は後半「アトピー完治のための情報源の選び方」を掲載します。




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