サラダせんべいと栗せんべい。

サラダせんべいと栗せんべい。

サラダ煎餅、ってありますね。
白くてちょっとしょっぱくて、ついつい5枚くらいは食べちゃう、あれです。
 
あれはどうして「サラダ煎餅」というか、ご存知ですか。
 
・・・ドレッシングがかかっている? ブー。
・・・生地に野菜が練りこまれている? ブー。
 
では、ちょっと裏書を見てみましょう。
サラダ煎餅の大手、亀田製菓さんの「ソフトサラダ」の裏書にはこうあります、
 
米(うるち米、もち米)、植物油脂、でん粉、食塩、カツオエキスパウダー、粉末油脂、加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、植物レシチン(大豆由来)
 
そうです、サラダ油が入っているからなんですねー。
 
 
マンガでも解説したように、サラダ油が開発されたのは大正時代。
当時、サラダ油は高価でハイカラなしろものでした。
 
そのイメージにあやかって、従来の醤油煎餅とは違う、ハイカラな煎餅として売り出されたのが、サラダ煎餅。
煎餅の表面にサラダ油を塗って、調味料を付けやすくしたのだそう。
 
 
こんなことを書いていると、思い出す話があります。
永六輔さんの『あきんど』というエッセイ集にあった、栗煎餅のお話です。
 
栗煎餅、ご存知ですか。
そう、栗の形をした、薄くて茶色くて香ばしい、あれですね。
 
栗煎餅(大手の「ほさか」さんの)の裏書にはこうあります、
砂糖、いんげん豆(手亡豆)、卵、食用こめ油
 
・・・あれ? 栗は? と思うでしょう?
そう、栗煎餅に栗は入っていないんです。
 
『あきんど』によると、ある時から、栗せんべいが闇取引でしか手に入らなくなる。
なぜなら、公正取引委員会が、栗煎餅という商品名を「不当表示だ」と問題にしたから。
それを知った永さんいわく
「じゃあ、キリンビールにはキリンが入っているのか? かっぱえびせんにはカッパは入っているのか? おたふくソースにはおたふくが入っているのか?」
(と、一人ごちたのか、当局に乗り込んだのか・・・、ちょっとこの辺うろ覚えなので、ご興味のある方は『あきんど』をご一読ください)
 
これを読んだとき、ワハハと笑ったけれど、こうも思った。
「でも、キリンも、河童も、おたふくも、食品に入ってるわけないじゃん。
だけど栗は、確かに入ってそうだ。公正取引委員会の言い分もわかるなあ。」
 
今思うと、永さんが言いたかったのはおそらくこういうことじゃないかと思う、
「栗煎餅に栗が入ってないなんて、ファンは知ってるし、誰も問題にしてないわい!」
 
・・・そう、問題は「知ってて食べてるかどうか」だと思うのです。
 
 
ひるがえって、サラダ煎餅。
「サラダ煎餅」って、なんだかヘルシーに聞こえるし、色も白くてそう見えますね。
ところがサラダ煎餅に、サラダ的何かは入ってない。
どころか、精製油であるサラダ油がたっぷりまぶされているわけです。
 
・・・みなさん、これを知って、買ってますか?
 
こう書くと、買うな!と言っているようですが、そういう意図はありません。
そもそも私は、これは絶対やめろとか、悪いものだと決めつけるのが苦手です。
おいしいとか、嬉しいとか、安いとかも、大切な価値だと思うからです。
ただ、体への気遣いと、心への気遣い・・・そのバランスをとるスキルが、現代の食生活にはすごく大切だと感じています。
 
私は、サラダ煎餅を買いはしませんが、いただいたら美味しく食べます。
五歳の息子が欲しがったら、その日が真面目和食だったら一枚あげて、たまにはいいか、おいしいねー、って言いながら食べます。
でも、二歳の娘からは隠しておきます。
 
油、特に精製油は、少量でも体の負担になり得るから、極力とらないほうがいい。
でも・・・おいしいよねえ!
 
そのぐらいがちょうどいいかなと、佐々木は思っています。
 
まんが『サラダ油って体に悪いの?』を読む




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