解熱剤、子供に使わない! ・・・の前に。

解熱剤、子供に使わない! ・・・の前に。

先日、風邪を引いた末娘と、薬局でお薬を待っていた時のこと。
 

カウンターから薬剤師さんの声が聞こえてきました。
「これが、朝晩のお薬。
・・・で、これが解熱剤です。熱が八度以上出たとき飲ませてください」

 
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ぐずる小さな赤ちゃんをあやしながら、薬剤師さんの説明を聞いてたママが、
「えっ、何度以上ですか?」
 
「八度以上です。」
 
「八度以上・・・すみません、書いておいてくれませんか?」
 
「中に書いてあるので読んでください」
 

ママさんは不安そうにうなずき、薬を受け取ると出ていきました。
 

・・・あのママさん、きっとおうちで何度も赤ちゃんの熱を測るだろうな。
で、八度になったら即、解熱剤を飲ませるだろうなあ。
第一子だろうに、すごく不安だろうに・・・うむむむ・・・、
 

「薬剤師さん!
ちょっと、言葉が足りないんじゃないですか!?

 

病気の赤ちゃん抱えたママに、トリセツ読み込む暇なんてないですよ!!
 
もっと、子供と熱についての基本的なあれこれをですね~!!!」
 

・・・って、言えなかったので(笑)、またここで書くことにしました(笑)。
 
 

■熱は味方である。
そもそも、解熱剤の使い方よりも何よりも、すっごく大事な大前提があります!
 

それは「発熱は患者の味方である」ということ。
 

確かに、熱を出している子供を見ていると、とっても苦しそう。
熱それ自体が、子供を襲う災厄みたい。
 

でも、それは濡れ衣というもの。
 

だって、熱は、患者を苦しめるために出ているのではない、
患者の体の免疫を高め、風邪ウィルスをやっつけるために出ているんです。
 
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そりゃ、患者もつらくはあるけど。
 

菌やウィルスは、熱に弱い。
さっさと焼き殺さないと、体内でどんどん繁殖しちゃう!
 

だから、子供が熱を出したら、ママさんは熱を怖がるのではなく、
 
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「熱君、頼んだわよ! がんばって、ウィルスをやっつけて!」
てな感じで応援してみたらどうか、とおもうのです。
 
 

■熱のふるまい。
そして、ふつう、熱には決まった出方があります。
(以下、ボクシングの試合のイメージで読んでください)
 

患者の身体がウィルスや細菌に感染した時、まずそれに立ち向かうのは、Mr.咳Mr.鼻水
彼らが敵を追い出せないとき、真打、Mr.熱の登場となります。
 

このMr.熱。
まず患者の身体の中心で、静かに集中力を高めます(←控室って感じ。勝手なイメージ(笑))
このとき、発熱が始まります。
 

患者の手足の末端は熱がお留守になり、消しゴムみたいに冷たくなります。
 
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患者はさむがります。暖かくしてあげましょう。
 

そして、Mr.熱VS風邪ウィルスの戦いのゴングが鳴ります!
患者の全身の体温がだんだん上がります。
 

試合が進むと、やがて、患者の体全体がぽかぽかになります。
手足の指さきまで焼き芋みたいに熱くなったら、Mr.熱が全力を出し切って戦ったサインです。
 
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患者は暑がります。薄着にしてあげましょう。
 

ここまでで戦いの1ラウンドが終了です。
 

このラウンドは、1ラウンドで勝負がつくこともあれば、延々と続くこともあります。
ウィルスがKOされるまで、何度も繰り返されるのです。
 
 

■解熱剤も、味方。
さて、問題の解熱剤。

このような「熱の戦いのストーリー」を知ったうえで使うと効果的。
 

とはいえ、観察してみると、解熱剤が必要ないケースがほとんどだと、私は感じています。
 

熱が高くても、患者の意識がはっきりしていて、泣ける程度に元気で、水分を摂れ、眠れているなら、その試合は順調です。
38度あっても、たとえ40度あっても。
やがて、熱の勝利で幕を閉じるでしょう。
 

ただ、患者が辛そうな場合、もしくは、看病するママさんやパパさんが休めなくて大変な場合、
Mr.解熱剤を送り込むのは、意義のあることだと思います。
 

効果的なタイミングは、患者の体温が上がり切ってから
つまり、ひとつのラウンドが終わったあとです。
 

Mr.解熱剤は、言ってみれば、有能なセコンド
 
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興奮冷めやらぬMr.熱を控室に連れ戻してやり、
「よしよし! チャンピオン、よくやった!」
 
「さっきのストレート効いてるぞ、あいつはもうフラフラだ!」
 
「深呼吸だ、まだお前はいけるぜ」
 

みたいなことを言いながら、
Mr.熱をアイシングしたり、水を飲ませてあげたりして、クールダウンさせてあげる!
 

そんな感じで、Mr.解熱剤がいい仕事をすれば、
患者はつかの間の快適な時間の中で、英気を養い、次のラウンドへの体力を蓄えることができるわけです。
 

それを、「八度になった!」からと言って、安易に解熱剤を飲ませるとどうなるか?
タイミングによっては、、せっかくの試合に水を差し、Mr.熱の闘気をそいでしまい、ウィルスのほうに繁殖の好機を与えることになりかねません。
 
 

■ママにできること。
解熱剤は、補助的な薬です。
患者を休息させることはできても、風邪を治す力はありません。
 
そして、子供の風邪は、予防しきれませんね。
むしろ、子供は風邪をひいて、いろんなウィルスにさらされることで、強くなっていくんですもの。
だから、これからも、あなたのお子さんは風邪をひくし、熱も出すでしょう。
 
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じゃあママには、熱で苦しむわが子のために何もできないのか?
 
いいえ、できることがあります。
それは、過剰な熱の予防です。
というか、これは、ママにしか、できないこと!
 
実は、風邪の時に出る熱の性質は、普段の食生活の影響を受けているのです。
 
Mr.熱を初めとして、咳も、鼻水も、炎症反応と呼ばれます。
体を守るためにいろいろな手段で、ウィルスや細菌を無力化したり、追い出したりするわけですね。
 

ちなみにこの炎症反応の燃料は、リノール酸といい、植物油に多く含まれます。
現代の一般的な食生活では、この植物油を摂りすぎている場合が多いのです。
くわしくはこちらをどうぞ。
 

ですから、食生活を整えることで、必要以上の熱に苦しめられずに済むようになります。
具体的には、魚を中心とした、油不使用の和食でくらすことです。
 
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そうしておけば、いざというとき、「適切な」熱症状ですみます。
お子さんが風邪をひいても、落ち着いた気持ちで向き合えるようになります。
 
これを書いている今も、私の一歳の末娘は、風邪で八度五分の熱を出しています。
すうすう寝ているので、彼女の戦いは順調なようです。
 




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